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英国王のスピーチ(2010年)|感想・レビュー 

英国王のスピーチ (字幕版)

監督/脚本: トム・フーパー
 
出演:コリン・ファース ジェフリー・ラッシュ ヘレナ・ボナム=カーター
2010年/イギリス・オーストラリア/118分

 

吃音というものが、1930年代、

どのように捉えられていたかが描かれている。

冒頭のビー玉を口に入れるシーンは、

まさに本人の努力でどうにかなるんですよ、ということが

如実に描かれているではないか。

吃音で、パッと思いつくのは、三島由紀夫の金閣寺だ。

吃音をコンプレックスに感じている主人公が描かれている。


ライオネルが、吃音とは、心の病なんだと言うシーンがあるが、

それがオーストラリアの方のよくわからない考え方とされていた。

現在では、当たり前のことが新しい時代。

その時代、理解されない苦しみは、いかほどのことだろう。

そして、自分自身さえ、どうしてなのか理解できない苦しみは、

いかほどのことだろうか。

そういう苦しみを経て、私たちはいま生きているのだな、と考えさせられる。


クライマックスの英国王のスピーチは、

二重の緊迫感のなかで、行われる。

吃音という壁と戦争へ突入したという緊張感である。

 

ジョージ6世が、スピーチをする瞬間に、

国民が映し出されるが、

このシーンは、涙が止まらなかった。

戦争へ突入した重々しさと、ジョージ6世の言葉、

一言一言を噛み締め、息を飲む時間が流れている。


また、あの時代、ナチスドイツがそこに存在する時代。

首相は、私の見立てが甘かったので、と退陣してしまったり、

デイビッドはヒトラーに任せておけ!と怒鳴ったりする。

イギリスが、どのようにナチスドイツを見ていたのかが、分かる気がした。


映像がきれいだったのが良かった。

王室などのシーンがあるので、

そこにでてくる調度品などを見るというのも楽しい。

ライオネルの家も、こざっぱりしていて、

好感が持てたし、印象的な壁も良かった。

 

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2019.09.08 Prime Videoにて。

英国王のスピーチ (吹替版)

英国王のスピーチ (吹替版)