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ガス燈(1944年) |感想・レビュー 

ガス燈(1994) (字幕版)

監督/脚本: ジョージ・キューカー
 
出演: シャルル・ボワイエ  イングリッド・バーグマン
1944年/アメリカ/114分

 

夫に精神的に追い詰められていくDV映画の名作。


本作の内容から、1970年代後半以降「ガスライティング」が心理的虐待を表す用語として使われるようになった(wikiより)そうです。


現代では取り上げられるようになったDVの先駆け的な映画だったのだろう。


ポーラと呼ぶ夫・グレゴリーの声の怖さったらない。

それに、グレゴリーとメイドの会話で、メイドが自分の身は自分で守れますという皮肉がますます怖い。

いま、その隣で守れてない人がいますよ、と。

 

本当のことを言っているかを確かめるために、聖書に口づけをするシーンは宗教観を感じた。

日本にいると、そういう宗教的な文化に触れることはあまりないので、違和感を感じた。


ポーラがもう一人の老齢のメイドに足音が聞こえると訴えるが耳が遠いこともあり、相手にされないタイミングの悪さが、この映画の不穏な感じを出していて良かった。


本作は、叔母アリスが亡くなった悲しみから冒頭が始まり、最後のシーンまで不穏な空気感を漂わせて映画が作られている。

この不穏な感じが、とても好みだった。

緊迫の中で均衡を取りながら話が進んでいく様がすごく秀逸でした。

この重苦しい空気の中で、ポーラの美しさや純真なさまが映画を華やかにさせる。

最後のシーンでのポーラの狂気な感じが、字幕版だったからなのか、イマイチ真に迫って来なくて残念だったが。


ポーラの衣装がいちいち綺麗で美しかった。


他の人のレビューでは若いメイドが鼻に付くと言われていたけれど、私はあのくらい鼻に付くほうが映画の中の役割として観やすかった。

 

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2019.09.14 PrimeVideoにて鑑賞。