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細雪(1983年)|感想・レビュー

監督: 市川崑
 
出演:佐久間良子 吉永小百合 岸恵子 古手川祐子 石坂浩二
1983年/日本/140分
 

神保町シアターにて、『フィルムとデジタルで甦る名作の世界』として『山椒大夫』との2本立てて鑑賞してきました。どちらとも楽しみに来たが、『細雪』の圧勝でした。とても素晴らしい映画でした。

 

四姉妹の物語。三女の雪子の縁談の話をメインに話が進んでいく。

四姉妹がとても美しい。特に二女・幸子と四女・こいさんがそれぞれ美しかった。

雪子役は吉永小百合。吉永小百合は、若い時よりも今のほうがずっと綺麗だと思った。

監督は市川崑。

最初の四姉妹の顔の大写しが続くシーンは、美しいけれど、役者に対して失礼な感じがして、好みではなかった。冒頭のシーンの後にクレジットが出て、市川崑か!と納得。

それと、インサートで入ってくる白黒の映像はいただけなかった。

市川崑といえば、真っ先に思い出すのが、岩井俊二が敬愛しているってことだったりするんだけれど、私はあんまり好きになれないかもしれない。

 

しかし、作品全体として、四季を感じる桜や紅葉が美しく、四季の移り変わりとともに四姉妹の日常が、丁寧に切り取られている。

とくに、みんなで桜を見に歩く最初と最後のシーンがとても美しかった。

光の使い方がみごとに綺麗で、この映画のなかで、大事にされているシーンだと、一目見てわかるほどに、素晴らしかった。

このシーンを映画館で見られるのは、かなり贅沢な時間だった。

それに、このシーンを見たとき、岩井俊二の独特の光の感じを思い起こさせた。『四月物語』のような淡く美しい映像だった。

 

幸子がこいさんにおしろいの手伝いをさせているとき、こいさんが幸子の肩にくっつくシーンが愛らしい。それを振りはらう幸子のきつさが、谷崎好みな感じがしてよかった。

ほかにも、帯がきゅっきゅっと鳴るといって、鶴子と幸子が笑いあうシーンは上品でほほえましかった。

鶴子が、婚礼のときに使う着物を並べるシーンは、着物の細やかな紋様や、優美さが豪華絢爛で美しかった。

 

冒頭で、幸子の旦那・貞之助がこいさんの食べるときの口の形について、話をするが、「うわあ、気持ち悪いなあ、谷崎っぽいなあ」と少し引いた。とても良い感じだ。

『細雪』は、谷崎独特の、気持ち悪さと品の良さと、それから挽歌的切なさが美しく描き出されていた。

この映画のおかげで谷崎文学を読むきっかけになりそう。

 

細雪

細雪

 

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2019.3.21 神保町シアターにて。